英語で授業を行う日本の実力派大学

日本の教育もグローバル化への適応が強く求められています。その波の先端にある大学をいくつか御紹介いたします。これらの学校に共通した特徴は、「英語を学ぶ」ではなく「英語で学ぶ」です。つまり英語学習が目的ではなく、英語を手段、道具として使いこなしながら、知識、教養を深めるということです。英語を手段として教養を深めることは、日本語で直接学ぶより、ハードルは高くなります。しかし、そのハードルを乗り越えることができれば、確実にグローバル化の荒波に立ち向かう実力がつきます。サークル、アルバイトなど中心の大学生活エンジョイ型、受け身型ではなく、厳しいが成長できる試練型、トレーニング型、目的意識を持った学生を育てる実力派の大学と言えます。

1.秋田国際教養大学(公立大学)

大学情報

設立 2004年4月 / 所在地 秋田県秋田市 /学生数 870人 / 1学年 170人/ 男女比 / 38:62 31か国111大学と提携。

大学の特長 

  • 授業:すべて英語の授業
  • 留学:留学1年間が全員に義務付けられる。TOEFL550以上が留学の条件。31か国111大学と提携。
  • 生活:コミニュケーション力を高めるために学生寮で外国人留学生と1年間生活。7.5帖に二人。
  • 教員:専任教員の半分は外国人教員
  • 卒業:4年で卒業できる学生は約50%というくらい厳しく鍛えられ成長できる大学。
  • 図書館:年間365日24時間オープン
  • 入試レベル:東京外語大レベルの難関校。国公立大2次試験偏差値70。入試倍率13.4倍(2014年)
  • 利点と難点

利点:勉学に集中できる / 難点:他大学、企業、社会人との接点が少ない

公式サイト:http://web.aiu.ac.jp/

卒業生インタビュー

Ms. Yukari Kato 秋田国際教養大学卒業 サイエイ・インターナショナル元講師 現在アメリカ在住

Ms. Yukari Kato 秋田国際教養大学卒業 サイエイ・インターナショナル元講師 現在アメリカ在住

大学で、こんな勉強をしました。

グローバルスタディーズと北アメリカの勉強をしました。15歳のころ、言葉も文化も全く違うボルネオ島(マレーシア)でホームステイをしたことがあり、そのころから「大人になったら言語学関係で仕事がしたい」という夢を持っていました。国際教養大学卒業後、米国の大学院へ進学し、TESL(第二言語としての英語教授法)を専門的に勉強しました。

大学で受けたユニークな授業

国際教養大学の授業を一言で表現すると「生徒主体のスパルタ教育」でした。一般教養科目や数学、科学などすべての授業を英語で履修、更に最低1年間の留学が卒業の必須条件です。TOEFL500点レベルで一般科目の履修がスタートできるので、実践的な英語力が無いと次のステップに進めません。さらに厳しいことに、TOEFL550点以上がないと留学できないため、4年間で卒業できる生徒は全体の50%以下です。欧米スタイルの少人数制、ディスカッション形式で授業は進み、積極的な挙手発言が求められます。成績管理は徹底されており、例外は認められないので生徒に逃げ場はありません。

大学で教わったユニークな教授

1年生の必修科目である英語集中コースEAP(English for Academic Purpose)の教授、Brad Blackstone先生とNaganuma Naeko先生は学生の実践的な英語習得に貢献するカリスマ的存在でした。「日本人でありながら欧米の大学生と対等な対話力・教養力をつける意義」を教えてくれ、私が米国の大学院に進学したいと伝えた際には推薦状を書いてくださり、親身になってサポートしてくれた恩師です。

英語教授法で学んだこと

TESL(第二言語としての英語教授法)とTEFL(外国語としての英語教授法)は「英語を学ぶこと目的」としていますが、その根底は大きく異なっています。英語が外国語である日本で英語を教えるにあたり、「日本で暮らす日本人のために年齢に即した理想的なレッスン」を常に追求する必要があります。

日本の英語教育に足りないこと

文科省の方針により、英語教育促進のため日本で教える外国人講師の数は増えていきます。しかし、日本の義務教育では受験を最終目標としたカリキュラムが編成されているため、本来「生きた英語」として存在するはずの英語が、受験科目の一つとして捉えられています。

2.早稲田大学国際教養学部

大学情報

設立:2004年 / 所在地:東京都新宿区 / 学生数:約2,900人 / 1学年: 約700人 / 男女比:40:60 /

大学の特長

  • クラス:20人以下の少人数クラスと一般講義60名~70名クラス
  • 授業:すべて英語の授業。第三、第四外国語を奨励。
  • 主な大学:オクスフォード大学、ケンブリッジ大学、コロンビア大学、北京大学など。海外留学も単位に含めるので4年で卒業可。
  • 生活:先輩サポートシステムで新入生をケア。
  • 国際学生寮WISH( Waseda Internatioal Student House)に入寮可。872名が入居。
  • 個室でプライバシー確保し、共用のリビング、ダイニング等で外国人学生と交流。
  • 教員:全教員の三分の一は外国人教員 / 図書館:早稲田大学図書館は538万部の蔵書数(日本で第4位)
  • その他:アフリカ各国の大使の講義が聞ける授業あり。政経学部、法学部、商学部など他の学部の学生と学ぶこともできる。
  • 入試難易度 私大偏差値68

公式サイト:http://www.waseda.jp/sils/jp/

卒業生インタビュー

Mr. Hiroki Kobayashi 早稲田大学国際教養学部卒業 サイエイ・インターナショナルふじみ野校元在校生

Mr. Hiroki Kobayashi 早稲田大学国際教養学部卒業 サイエイ・インターナショナルふじみ野校元在校生

サイエイ時代

中学入学と同時に、サイエイ・インターナショナルへ入会しました。英語は全く初めてでしたので、本当にABCのアルファベット、英語の基礎から学びました。日本人講師でしっかり内容を理解し、外国人講師でその内容を応用するシステムでしたので、文法、会話、英検、全てバランスよく学ぶことができました。中学、高校時代、留学の経験はありませんが、今思えば、毎週サイエイで英語を学んでいたことがweekly留学?のような感じで、僕にとっては毎週外国に行っているようなものでした。おかげで、特に他には何もせずとも中学で英語の定期テストはいつもほぼ満点。学年でも常に上位にいることができました。英検は高校3年生で準1級に合格。大学は早稲田大学国際教養学部に合格しました。早稲田大学国際教養学部は2年生の夏から全生徒が1年間、留学を義務付けられているので、大学入学から留学までの間も、せっかく培った英語力を維持するため、大学2年生の夏まで、サイエイ・インターナショナルのビジネス会話クラスへ通い続けました。中学1年生から大学2年生まで約8年間、毎週毎週通い続けたサイエイ・インターナショナルの先生方と離れるのは本当に辛かったですが、社会人となった今でも時々スクールを訪れ、先生方と交流を深めています。

早稲田大学国際教養学部

通常、大学は「国際学部」「教養学部」のように分かれていると思いますが、早稲田大学国際教養学部は、文字どおり「国際学部」であり「教養学部」でもあります。最初から専門が決まっていないので、大学で学びながらじっくり自分のやりたいことを考え、見極めていくことができます。世界中から留学生が来ていますが、特に中国、韓国、台湾などアジア系の留学生が多いです。大学在学中、このアジア系留学生の優秀さと勤勉さに驚かされました。自分も結構勉強はしっかりやる方だと思っていたのですが、彼らの勉強量は半端ではありません。国を背負って来ているというか、同じ年代でも目の色が違うなと常に肌で感じでいました。そのため、どのクラスも成績優秀者はアジア系の学生が多かったです。卒業して2年が経っていますので今はどうか分かりませんが、後輩の日本人学生にも負けずにがんばって欲しいと思います。

早稲田大学国際教養学部では、大学2年生の夏から大学3年生の夏まで、留学が義務  付けられています。留学する大学はある程度自分で決めることができますので、英語圏の大学とは限りません。友人の中には中東やヨーロッパの大学へ留学した人もいます。私はアメリカのUniversity of California(カリフォルニア州立大学)のDavis校へ留学しました。Davisは、人口約6万5千人の小さな田舎町で、町には大学しかない「大学の町」と言っても過言ではありません。そんな町なので、友人との交流、勉強に1年間専念することができました。

国際教養学部で印象に残っている授業は、演劇を扱う授業です。この授業では文学作品に出てくる人物の今の心境について、教授に英語で聞かれます。例えば、シェイクスピアのマクベスを読みながら「今のダンカンの気持ちを、言葉で表してみなさい。」という感じです。もちろん英語で答えます。英語でその人物の気持ちを表現しようとすることで、英語力と共に、1人の人間としての豊かな感覚も身についたと思います。

将来の夢

都庁に入り、現在は英語を使う機会があまりない仕事をしていますが、将来は都市外交や東京オリンピックの準備に関わる仕事に携わりたいと思っています。自分で言うのも何ですが、英語力と人と関わりコミュニケーションの輪を広げていくのには自信がありますので、それを活かせる方面に進んで行けたらいいなと考えています。

おすすめの勉強方法&後輩へのメッセージ

「習うより慣れろ」ではなく、「習ってから慣れろ」

英語を学習する際「受験勉強の英語は何の役にも立たない」「英語は聞き流して覚えよう!」のようなことを言う方がいますが、私はなんだかんだ言って、文法をしっかり学ぶことはやはり大切だと思います。「SVO SVOC・・・」のような5文型などの学習も、一見「こんな物が何の役に立つんだ?」と思われがちですが、これを理解することで英語の構造を理解し、さらにしっかりした英語力を身につけることができます。ただ、それだけでは不十分です。文法、単語をインプットしたら、それをアウトブット、実践してみる場が絶対に必要です。私はそのアウトプットの訓練として、よくシャドーイングをしました。シャドーイングは、聞こえてくる英語を後に続いて話す訓練です。「話せることは理解していること」なので、続けて英語を言えれば、それは内容を理解しているということです。逆に、「聞いても言えないことは、内容を理解していないこと」です。そのシャドーイングをする際、一つ大切なことがあります。シャドーイングをする際は、自分のレベルより少し下の物で実践することです。例えば英検3級レベルなら、英検4級をやってみるという感じです。現在の自分の実力とイコールの内容ですと、言えないことが多く、すぐに詰まってしまいます。ぜひ一度、現在の自分のレベルより下の内容で試してみてください。

時代は確実にグローバル化しており、日本だけ、日本人だけではなく、世界中の様々な人と関わり暮らしていく時代です。そのような中、冒頭でも言いましたが、わざわざ外国へ行かなくとも、サイエイ・インターナショナルに来てしっかり勉強していれば、weekly留学で自分の英語力を向上させることができます。ぜひ、そのような環境を作ってくれた親に感謝しながら・・・様々な夢に向かってがんばってください!

立命館アジア太平洋大学

大学情報

立命館アジア太平洋大学 / 所在地:大分県別府市 / 学生数:約5,700人 / 1学年:約1,346人

大学の特長

  • 5,700人の学生のうち、2,600人が外国人学生
  • 授業:二言語教育(ある科目を日本語で授業のクラスと英語で授業のクラスを設置し、学生が選択できる
  • 留学:世界36か国105の大学と学生交換協定。留学は義務ではなく、任意。
  • 生活:APハウスという国際学生向けの寮に日本人学生も1年生のときに希望すれば入れる(選考あり)。
  • 教員:全教員の二分の一は外国人教員
  • 他大学との関係:早稲田大学、秋田国際教養大学、国際基督教大学(ICU)と協定
  • 入試難易度:京都の立命館大学より入試の難易度は高くないが、卒業生の企業からの評価は非常に高く、京都立命館を凌ぐ。
  • 入試難易度:私大偏差値62

公式サイト:http://www.apu.ac.jp/home/

卒業生インタビュー

Ms. Yuka Abe アジア立命館太平洋大学卒業 サイエイ・インターナショナルふじみ野校講師

Ms. Yuka Abe アジア立命館太平洋大学卒業
サイエイ・インターナショナルふじみ野校講師

行って良かったこと

留学生の割合が多い 世界79カ国・地域からの留学生が在学。大学の全学生数が、約5,700名で、そのうち44%の約半数が留学生。学部は、社会学部と経営学部の2つしかない。 ※留学生数で言えば、第1位 早稲田大学 (私立) 3,393人、次いで日本経済大学 (私 立)、東京大学 (国立)で、第4位に立命館アジア太平洋大学(私立)2,692人となる。(平成23年5月1日現在の在籍者数)

※早稲田、東大の学部数が百程度あるため、人口の割合でみると、立命館アジア太平洋大学が群を抜いている。(ちなみに、私が入学した2008年は、早稲田、東大に次いで、第3位だった。また、大学がある大分県は、人口10万人あたり留学生が286人で、日本一となっている。)

立地 余計な誘惑がない。テーマパーク、ショッピングセンターなどもない。遊ぶところがない。大学では、しっかり勉学に励みたかった、というのも、田舎の大学に決めた一つの理由である。そのような理由から、東京から単身大分に渡り、4年間の大学生活を過ごした。

充実した言語学習環境 キャンパス内は、あらゆる言語が飛び交うため、英語はもちろん、色々な地域の言語を学ぶことができる。例、韓国語、中国語(普通話・台湾話)、広東語、インドネシア語、ベトナム語、ミャンマー語など。

特色

英語基準入学→ある一定の英語をクリアした学生は帰国生、留学生と同じ枠で審査される。願書、エントリーシートはすべて英語で記入。面接のみ、日英両言語。

大学に併設される学生寮。APハウス。E棟、L棟、W棟、C棟の4棟からなる。中でも、小論文と面接で選抜された生徒が住むE2棟とW2棟があり、それらは、通称「シェア棟」と呼ばれる。ドアが2つある大部屋を中で2つに区切り、日本人と留学生が共同でルームシェアする仕組みになっている。四六時中、シェアメイトから言語を学ぶことができる。24時間解放の自習室、パソコンルーム、ラウンジでは、留学生から言語を学べる。

SALC…自立学習言語センターがあり、会話の練習やレポートの添削を予約制で受けられる。また、TOEICの教材や、専用ソフトを使ったTOEFLiBT対策が同センターでできる。

授業は日英両言語で開講される。日本人教授の拙い英語ではなく、外国人の教授陣から授業が受けられる。京都大学、ハーバード大学、スタンフォード大学、ロンドン・スクール・オブ・エコノミックス(LSE)など、世界有数の大学出身の教授陣である。

カリキュラム、大学のシステムはアメリカのLiberal Artsの大学の基準を採用。

成績は、グループワークやディスカッション、プレゼンテーション、クイズ(小テスト)、中間・期末テストで評価される。また、出席と授業内での発言、オンライン掲示板でのディスカッションの投稿数・内容によって評価される。

両学部とも研究対象は、主にアジア太平洋地域(東アジア、東南アジア、南アジア、オセアニア、北・南アメリカなど)とする。

不安だったこと

大分空港から別府市に向かう途中。イノシシやシカも出るような山奥から人里に向かう時、4年間通うのがすごく不安だった。

韓国人は皆、TOEIC900点を持っているのが普通なのが、すごく衝撃だった。日本人の英語力はアジアでは底辺だということに大きな不安を抱いた。

得意だった英語科目が一瞬にして不得意に変わった。ネイティブや帰国子女がたくさんいる中で、ディベイトやディスカッションやエッセイを書くなど、標準の成績を取るのは大変だった。

方言が強く、親戚などもいない、知らない土地で単身4年間過ごすのが精神的に非常に心細くて、慣れるまでに大変だった。しかし、自分の能力が足りないと思ったときにこそ、自分を成長させられる良い機会だと考え、大学では、国際関係学を中心に勉強し、英語と韓国語を身に付けることができた。また株式会社リンナイの内藤会長と学生代表で会食する機会を得たり、国際機関で2度インターンシップを経験するなど、学業だけでは得られない貴重な体験も得た。本当に、大学4年間がかけがえのないものであり、普通の日本の大学生、海外に留学した学生とは、全く違う4年間を過ごせたのが、本当に人生の一番の財産であると感じている。グローバルな大学で身に付けたことを活かし、今後は英語力にさらに磨きをかけ、常にグローバルな視点を持ち、自分の意見をしっかり主張できる若い世代を育てていきたい。