どうなる?これからの日本の英語教育

今や世界の4人に1人(約17 億人、うちネイティブスピーカーは4億人に満たない)が英語を話し、ビジネスに与える影響が一番大きい言語(2位中国語、日本語は8位)とされています。以前は、基礎的能力を「読み・書き・そろばん」と言っていましたが、現在は「読み・書き・IT・英語」という程になってきています。

   そんな中、日本の英語教育は、長い期間かけているにもかかわらず、実用的な英語力向上に結び付いていないという指摘が多くなされてきました。実際、2010年度のTOEFL(英語圏への留学のために、世界で広く実施されている英語テスト)のランキングは、日本は世界163か国中、135位で、先進国では最低レベルです。アジア30か国の中では27位(1位はシンガポール、韓国は10位、中国は16位でした)で、スピーキング部門のスコアは、堂々の最下位でした!
 この現状を踏まえ、文部科学省は昨年12月に「グローバル化のための英語教育改革実施計画」を発表しました。この計画によると、2020年までに、小学3年生から英語の活動を開始し、中学では、英語の授業を英語で行うことを基本とし、高校卒業時には英検2級~準1級程度の力を養成するというものです。また、2018年度以降に予定されている大学入試改革についても、TOEIC780点、英検準1級以上ならセンター試験英語は満点扱いにするという方向が検討されています。

小学校での英語教育 大切なのは「お遊び英語」からの脱却。

2011年から公立小学校での英語の授業が始まりましたが、その活動の内容は、あくまでも「英語に慣れ親しむ」というのが目標であり、はたしてどれだけの成果があるのかがはっきりしません。これは今にはじまったことでなく、日本の「こども英会話」全般に言えることです。
 サイエイ・インターナショナルは、英語は「遊びながら自然に身につく」ものではなく、「しっかり学んで身につける」ものと考えています。「自然に身につく」のは毎日、5時間以上触れている場合(インターナショナルスクールや、海外在住がこれにあたります)であり、週に数時間の環境ではあり得ません。楽器やスポーツと同じように、外国語の習得は「コツ・ルール・やり方」をしっかり理解したうえで「実践練習」を重ね、徐々にハードルを上げていくことが最も効果的な上達法なのです。
 また、「会話力」だけに固執せず、「読む力・書く力」も養い、総合的な英語力を伸ばすことが大切です。日本語の場合でも、幼稚園児の日本語はいくら流暢でも、社会では通用しませんね。だから小学校に入って、国語の時間で「社会で使える日本語」を習い、毎日音読で練習するわけです。英語の場合も、しっかりと総合力を磨き、「情報収集、情報発信のスキル」としての英語力を身につける必要があります。

■中学・高校の「英語の授業は英語で」の落とし穴~授業の主役は誰?

 「英語の授業は英語で行なう」についてですが、2012年12月に行われた文科省の調査によると、中学校の英語教員のうち、英検準1級以上に相当する資格を持つ教員の割合は27.7%にとどまっています。また文部省は20数年前に英語のネイティブを全国の中学校・高校へ派遣を始めましたが大人数のクラスでは英語の文をリピートさせるのがせいぜいで、ほとんど英語でのコミュニケーションが成立していません。(英語が話せることと、効果的に教えられることは全くの別問題なのです)
 ここで注意したいのは、大切なのは教師が英語を話すかどうかではなく、生徒が英語を話しているかということです。多くの場合、教師がひとりでがんばって英語を話して、生徒はそれを聞いているだけ…という光景になりがちなのです。あくまでも主人公は生徒。サイエイのミッション・ステートメントは、生徒が80%活動している「体育の授業」のようなレッスンを掲げています。
 今から6年後、小学校で英語が正課授業となり、英語がしっかりと「勉強」されることは歓迎すべきことだと思います。もしかしたら、公教育で「高校で2級~準1級」が標準になることだってあり本当にあるかもしれません。(現に、サイエイには現在そのような生徒がたくさんいます)ただ、今現在の小学生~中高生は残念ながらそのようなチャンスはまだ与えられていません。彼らは社会に出たとたん、国際競争の中での活躍を求められ、6年後輩の「英語エリート」達と同じ土俵で戦うことになります…。でも大丈夫です。私達サイエイ・インターナショナルが、生徒主体のトレーニング型レッスンと、常に目標を意識させた熱いコーチングで、生徒の皆さんの英語力=国際社会サバイバル能力を鍛えます。一緒にがんばりましょう!